IT推進が各課に貸したパソコンの行方不明事件は表面上の問題。
根底にあるのは各課でシステムと共に借りるパソコンにある。生活保護を処理するためにソフトと称するパソコンを動かす命令がある。これが電源を入れると動き出し、申請をする人の住所・氏名などを入力すると住民基本台帳を入れた中心コンピューターと繋がり、住民情報を入手、それから資産などを入力し、保護を受ける資格があるかを、厚生省の指針に従って判定する。
このソフトが曲者、これは他都市も同じように使える汎用(はんよう・一つのものを広く諸種の方面に用いること)ソフトだ。
これを購入することは知的所有権を得ること。それに八戸市特有な処理、カスタマイズと呼ぶがこれを処理してもらう。これも八戸市が特別に注文するから八戸市に帰属する。ところが、これらへの知恵がないから各課は富士通のいいなりになって、ソフトとパソコンなどを契約する。現金で買わないのが八戸市の方針のためリースとなる。
つまり、値切って買うのが当然だが、これを適当な値段で折り合う。リース会社は競争入札になり金利を上乗せして払う。現今は金利が低下したが、それにつけてももったいない。金利も本体も皆市民の税金で支払われる。
さらに恐ろしいのは各課はこのリース期限がきれても、所有権が八戸市に移っても同じ契約を繰り返す。
支払いが終わり所有権が八戸市に移った以上、一円も支払う必要がない。操作するパソコン、場合によってはサーバー(中央コンピュターは土日動かないから、各課に置く小型コンピューター)もリース切れとなり十分の一程度で再契約する。ところが、これらを五年ごとに新品とするように富士通にそそのかされてその気になる。
そのため毎年5億円がOAの借り賃として支払われる。金は市民のためになるように使え。この圧縮できる1億5千万円を高等看護学校につぎ込み、学費をタダにして、全国からやる気のある人を募集し、更に産科の専攻科を設け八戸市民病院にもある院内産院を院外にまで設置。
八戸に来れば安心して出産できる体制を生み出すことだ。特徴ある地方行政を創出することで人は動く。姥捨て山も人が動いた。希望のない動き方もあるが、人は希望なしには生きていけない。どんな些細な希望でも、それを持ち続ける限り人は活き活きと生き続けることができる。
夢と希望、それを実現するには無駄を省き、必要なところに金を注ぎ込むことだ。若者には希望を、老人には跡を託せる喜びを与えることだ。それを実現するには各課の契約を一本化できる部署が必要となる。パソコン、コンピューターの文字を見る、聞くだけでアレルギーを起こす人間ではなく、それに猛然果敢に取り組む情熱を持つ情報システム課の工藤氏の登用こそ、OAがらみの費用三割削減の実現となる。
市役所にも優秀な人物を見る。政策推進課の石田慎一郎課長は口から上は石坂浩二に似ている。頭の回転の良さは庁内で一、二だろう。課長になるとどうしても役人臭さが出て、折角の特徴を押し殺しているが、なかなかな人材。これら人材の登用が巧く作動したとき、八戸市役所は大きく変わるだろう。