2008年11月4日火曜日

八戸圏域水道企業団に特別背任罪が成立するか2


世の中で悪いものに官と業者の癒着、特定の業者に利便を計る、これはマズイ。一歩間違えば刑務所の塀の中の瞬間、ところがこれが処々方々にある。
 役人の頭の中はどうなっているのか? 役人といっても「はちのへ今昔」は八戸市の中しか知らぬが、それでも見る。今日の開示は七月からあたためていた水道企業団の手口。
 先日も申し述べたように小林市長が北奥羽サービスの社長を努めたが、これを水道企業団の実質的管理者、つまり水道企業団の長の大久保氏と交代、この人が北奥羽サービスに随意契約をした。それは一億七千八百八十二万円の「水道管路情報システムデータ変換入力業務」委託料。
 水道企業団には条例があり、それを開示していなかったが、書類を庁舎一階部分に並べた。その条例の中に委託できる業務が規定され、庭の樹木剪定など自分たちで出来ないものは委託するとある。この情報入力はゼンリンの住宅地図を購入し、それに基づきパソコン上に戸別情報を入力する。これは条例に違反。しかし、自分たちの条例だけに罰則はない。
 李下の冠(りかのかんむり・すももの木の下で冠の曲っているのをなおすと、李の実を盗むのかと疑われるということから、 他人の嫌疑を受けやすい行為は避けるようにせよという意)、瓜田に履(かでんのくつ・瓜畑の中では、くつが脱げても履(は)き直すと瓜を盗むかと疑われる)で妙なことはしないがいい。条例を改めてしかるべく北奥羽サービスに利便を供与せよ。
 さて、この入力業務のどこが重大な違法行為となるというと、それは業務委託の計算根拠にある。これに技師Aを3・1人、技術員2・5人と計算根拠が示され技師には一日42100円を支払う、技術員には21200円とある。すると技師の日当基準は?の問題には基準書があり、そこには大学卒18年以上、または同等以上のものとある。水道企業団が随意契約した北奥羽サービスは設立6年、大学卒は一人もいない、18年の経験者はいない。それと同等のものというが、水道企業団の創立が昭和61年、18年以上の経験者が果たして北奥羽サービスにいるのだろうか。彼等は居ると主張、が、その証拠の提示はない。
 この一点を指して「はちのへ今昔」は大久保副企業長が北奥羽サービスに便宜供与を行ったという。自分が自分に便宜供与をすれば特別背任、市民に被害を及ぼす行為なれば背任罪といずれも免れることは難い。
 北奥羽サービスはこうした隷属的な存在から脱し独立独歩するべき。それでなければ、子飼いの部下のやるきは出ない。いつも天下りで社長が来る専務が降りるでは高天原の降臨。神話の時代ではない、現代は能力主義、子飼いを登用せずにやるきが出るのか。水道企業団は特権意識を捨て、人材登用を図れ。
 また、こうした自分たち本位でしかない狭い物の見方を捨てよ。そして犯罪行為となることを改めよ。北奥羽サービスばかりに検針を頼まず、プロパン会社やガス会社などにも検針委託が出来る体制を整えろ。
 北奥羽サービスばかりが会社ではない。株式会社にした以上世間の風にさらされるは仕方がない。その淘汰に負ければ存続理由も消滅。役所は永遠に不滅ですの時代は終焉、役所も効率化を図る時代に突入、三菱、三井などの総合商社が役所運営をする時代を迎える胎動の時期が今。
 そうならないためにも役所は経営感覚を身につけ無駄を排除することだ。特権意識の時代は過ぎたのだ。