2008年10月27日月曜日

ハサップのアキレス腱はここ、鍵は水道企業団1


国家が八戸を第一号として水産界の興亡を賭けたハサップ事業は着々と実施に向け進行中。が、これが失敗するのはここから。これを除去する必要があり、このことを二ケ月半調査。その結果を公表する。
 八戸第3漁港を改修し64億円をかけて、ハサップ対応型の漁港を造る。国が半分。県、市がその半分づつ。もうかる漁業を作り出そう、それには衛生管理の徹底したノルウエー方式を採用しよう。

 それは船を岸壁に横付けし、ポンプで魚を船倉から吸出しタンクローリーで加工場に運搬。これは人口が450万しかいないノルウエーだからできる。日本は船からおろした魚はセリにかける。だから、一度、魚を魚市場にならべる。ここで人手に触れる。魚を選別機にかけセリ、落札されたものは函に入れられ運搬。
 写真の曲がったところに魚市場の建物が建設される。その下に四角の上が欠けた防波堤が見える。この右根元から汚濁水が流れ込んでいる。この写真はヤフーから転載、三年前のものと思われる。そもそも八戸の下水普及率は低く、この魚市場付近はゼロ。つまり生活雑排水の外、便所の浄化槽から溢れた水、魚の加工場からの汚水がどんどんと流れ込んでくる。その証拠写真がそれぞれ。八戸市の環境政策課もこの事実は承知。この上流には労災病院の浄化槽の水も流れ込む。この水路の近辺2工場には汚濁改良命令を出したそうだ。市内5ヶ所の改善命令のうち2工場がここに水を流している。
 ここからハサップ魚市場は目と鼻の先。この海へと注ぎ込む開口部の水質検査をしていない。にもかかわらず、新魚市場棟の下から海水を汲み上げ、運搬用函に入れる。これではハサップとは言えない。
 先ず、水質検査だ。それもせず棟の設計は進行、設計屋に安全な水を採取させるというが、それは無責任。どこに水が衛生的だの保障がある。
 水産課は福島県相馬市松川原釜で岸壁下9㍍で新鮮な水を確保しているから、八戸も大丈夫だという。相馬市は人口3万8千、白銀地区は2万9千人。ここの人々の糞尿、生活雑排水がここに集結。相馬は港から離れた突端にあり、住民がいないところだ。比較する方がおかしい。これら資料を手に先月、奈良岡副市長と面談。事情を説明するが、取水は問題ないと返答。ポンプで揚げると目詰まりするとの弁にも、階上のあわびの種苗所で経験したと平然。
マリエント近くの水産高校のわかめ育苗所でも同様な目詰まりをすると言うのも、確かに目詰まりすると答えたのみ。

 ハサップは衛生管理が大事、水道水で市場を洗浄しないと不審を抱かれる。今は食品衛生が問題視される時代、積極的に水道水を使用したらどうか。
○水道は高くつきます。だから、海水を汲み上げるんです。
● その海水が汚濁しているから水質検査を急ぐべき。
○検討する必要があります。
そして副市長は中国へ視察、それから一ヶ月たつが返事もない。役人はこうしたもんだ。「はちのへ今昔」の意見をガス抜きで聞いてやれば満足すると思っているのだろう。サンマを中国に生で輸出できないかと訊くと、今回の視察で蘭州の冷凍輸送能力があるか調べてみますと返答したが、その結果を「はちのへ今昔」に知らせなければ法律違反、とはならないから返事もない。
 副市長がじきじきに調べられないだろうから、市役所の貿易担当の大志民氏を同行させよというのもフムフムでそれっきり。
 「はちのへ今昔」もめっきり物忘れが激しくなったが、副市長のように意図的に物忘れはしない。どうする、ここがアキレス腱。攻められれば根底からハサップは崩れる。来年の選挙に勝ちたければ、小林市長を擁護せよ。市長が代れば副市長の存在理由はない。
 今、居る席も仮の席、先なる席はないのやら、居たければ市長を擁護し、排撃される手段をひとつひとつ潰すことだ。座れる時間は限られて、先送りはもうできない。「はちのへ今昔」は自民でも民主でもない、八戸市民のためになる人物を探すだけ。