2008年10月24日金曜日

市長交際費の怪 誰が食った二万円、ポケット入れて一年半、筆者の指摘で返却 公金横領の主犯は川井前秘書課長?それとも誰?

これは既報・2005年に月刊「はちのへ今昔」に掲載
どうもおかしいと平成十五年の決算書をもとに調べた調べた。議会事務局、資産税課、図書館、人事課、議長交際費、市長交際費。この市長交際費の香典に着目し一年間を一枚づつ検査。すると平成十五年二月に島守勝彦一万円、三月にも島守勝彦一万円とある。二月は一枚の紙に羅列、三月も別の紙に列記されていて、二月と三月の紙は綴られていて並べて比較ができない。ここがミソ。一年間の交際費が一覧になっていれば、同一人に香典を二度支払う怪はありえない。
 ところが、時系列で綴られているため、一覧検査を免れるしくみ。つまり前の月に何があったかを記憶していないと問題を見逃す可能性大。ところが、香典が二回同一人に支払われていた。秘書 課の下村氏がこの伝票を記載したという。この島守勝彦氏は海難事故で亡くなった方だそうだ。亡くなった方の実名を記載しなければならぬ非礼をお詫びしご冥福を祈る。しかし亡くなった人の名を二度も使った秘書課はどういう気持ちなのだろう。
「二月と三月の二回葬式があったのか」
下村「そんなことはないと思います」
「なら、何故二回香典が出ている?」
下村「調べてみます」
その後返事がないので催促すると、
班長と下村が同席し、
「あれは間違いでした、船主の島守幸一さんに見舞金で支払っています。支払いの科目と相手方を間違って書きました」
「待て、支払いはどのようになされる?香典を支払う都度支払い命令書を出納室に持参し現金を受け取ってくるのか、それなら支払い命令書に誰に支払う香典かが明確になるだろう」
「いえ、そういう形ではありません。市長交際費は一度五十万円の支払い命令書を作成し、出納室に持参し現金引き出し券を貰い、銀行から現金を引き出し、そこから必要な分を使用します」
「すると、下村は自分で勝手に香典と書いて金を引き下ろし着服したのか」
「そんなことはしません、現金を用意するのは課長からの指示があって用意します。私は着服などしていません。まして市長交際費という目立つお金を着服などしません」
「すると、島守勝彦氏に二度香典を出せと言ったのは秘書課長だな、それがどうして船主にすり変わった」
「当時の秘書課長の川井と水産課長との協議で多くの方が亡くなり船主もお気の毒だというので見舞金を支払いました」
「だが、下村、あんたが書いたのは香典が二回だ、その支払いを認めたのは班長であり、課長であり、総務部長に助役だ、まして課長の川井は下村が作成した二月の一覧票、並びに三月の一覧票に印鑑を押している。つまり、二月に島守勝彦氏に香典を出せ、そして三月にも出せと命令し、それが間違いがないと印鑑を押した川井は、支払い相手が船主の島守幸一氏なら、これは間違っていると、下村、あんたに指摘したはず。ところが香典で二度払い、まして三月に見舞金で支払ったなら、香典じゃない見舞金だと指摘しただろう、つまり、この香典は支払われていない、班長、下村、課長の川井の三人で三千三百円づつ分けたのか」
「そんなことはしていません、見舞金で船主に支払いました」
「いいか、これは公金横領だと調べているんだ、同一人に二回香典が支払われたことになっているが、二回葬式をする人間はいない、どうなっているんだと言うと、見舞金だという。誰が支払いに行ったんだ。市長の行動には秘書が同行しているはず、市長の行動票を見ろ、課長が支払い命令を出し、課員が封筒に金を入れ秘書課長に手渡す、それが市長に渡り、市長が見舞金として支払ったなら行動履歴があるはず、それに記載されているなら、課員が公金を横領はしていない、香典も見舞金の間違いだと認める」
それからしばらく日数を置き、
「これを見てください、運転手の日報です」
それには青葉町、売市など町名が書かれているだけ。
「こんなものが証拠になるか、他に出す、見せる書類があるだろう」
「…」
「市長の行動票か、同席している秘書の日誌だよ」
「それらには記載がありません」
「なに? 行ってない? するとその金はどうなったんだ、秘書課長は市長に渡したんだろう?」
「はい、見舞金ということで渡しました」
「それが市長が船主の所に行った形跡、痕跡がない? なら船主に貰ったかを訊け」
「そんなことはできません」
「だが、見舞金というのも納得できない金の使い方だな、そんな交際費の支出は平成十五年度にはなかったぞ。本当に見舞金で支払ったのか、課長の川井が印鑑を押し、下村に支出をさせ、香典の二重払いが暴露されると見舞金、まして、命令した本人が香典で印鑑を押し認めたのを、今度は見舞金だと言い逃れる、本当にそうなのか、水産課の課長と秘書課長が協議して見舞金として出したか出さなかったのかを訊いてみよう」
秘書課から後日電話で、「前の秘書課長の都合がつきましたので八月十七日の十一時に総務の情報公開の窓口でお会いします」
水産課長、川井前課長、班長、課員の下村同席。
「下村が香典を二度川井課長に命令され支払ったが、見舞金に直したが、本当に見舞金なのか」
川井「見舞金だ、香典は下村さんの間違いだった」
「間違いを命令した川井課長が気づかないはいいかげんじゃないのか」
「そういわれればそうかもしれない」
「頻繁に香典が支払われる状況ではない、下村は交際費の管理人だ、それが作成した文書に川井さんが印鑑を押している。メクラ判じゃないのか」
川井「見落とした、気づかなければならなかった」
「香典がお直り、見舞金だというが、船主に見舞金は先例がなかろう」
川井「水産課長もここに同席しているが、協議し気の毒な海難事故だからと見舞金を支払うことを決めた」
「見舞金の先例はなかろう」
川井「先例がないことは出来ないと決まっていない。先例がなくても支払った、どこが悪い」
「だが、市長は島守幸一氏のところを訪問している形跡がない」
川井「小川さんが納得していないから、君たちももっと調査して納得していただきなさい」
「ちょっと待って欲しい。他人事の言い方をしているが、秘書課の班長、下村、そしてあんたに公金横領の嫌疑をかけて調べているんだ。あんたも同罪だと見ている。そんな他人事の表現はしないほうがいい。課長が市長に手渡した見舞金が島守幸一氏に渡って居る証拠が必要なのだ」
川井「そういうことだから調べなさい」
「恐ろしい人だね、あんたも」
川井「恐ろしいとはどういうことです」
「二月に島守勝彦氏に香典を出し、三月にも命令し、それが見舞金であれば、下村が作成した文書を見たとき、違うと指摘したはず、まして、ここに同席した水産課長と協議までしたのが、香典と記載されていれば、当然気づくはず」
川井「下村君は二月の文書をコピーして三月にもってきたんだよね、だから、そこが香典になっていた」
「そんな馬鹿なことを課員はしない、ましてじぶんがその担当者、そんなやりかたはしないはずだ」
下村「ええ、都度入力しています」
この場面は文字以外に、人物が実在している。
この時の川井前課長、今は市役所のどこだかの部長をしているらしい。水産課長の左隣が川井氏、右隣が班長、その右端に下村氏。
 このとき苦々しい顔を川井氏が作る。筆者は妙な顔をしたな程度の印象だったが実は、これが後になって大きな作用。
「ともかく、納得していただくように調査します」
八月二十九日秘書課に電話、
「船主に電話して訊いたらいいじゃないか。行動履歴が判明しないのだから、ところで船主はだれだっけ。幸一は幸いに横一ネ」
どうも筆者一人の知恵に余り、読売新聞八戸支局の敏腕記者に資料を見せて相談。行動を起こし市長交際費が支払われたという、船主島守幸一氏に訊くと「そんな金は貰っていない、勝彦に香典が出たかはわからない」
読売の記者は筆者が気づかぬ点を指摘。
「これ、香典だけじゃありませんよ、同じ項目が三つありますよ」
さすがに鋭い。
八戸市森林組合第五三回通常総会終了後の懇親会
舘功氏八戸市卓越技能者表彰受賞祝賀会
島守勝彦氏葬儀香典の三件。
読売は独自に取材、九月九日の朝刊に
市長交際費二重払い
八戸市2万円、秘書課がプール
八戸市の中村寿文市長の交際費で、2004年2月に市の会計から支出された3項目計2万円が翌3月にも二重に支出され、その金が年度をまたいで約1年半の間、秘書課で「準備金」と称するプール金に加算される不適正経理があったことが8日、わかった。
市民の指摘で返納
二重に支出されたのは八戸市森林組合第53回通常総会への祝い金五千円、市卓越技能者表彰祝賀会への祝い金五千円、海難事故の葬儀の香典一万円。
 秘書課によると、同課内には、市長交際費を緊急に支出する場合に備え、同課職員が自腹で「準備金」として数万円を用意。市長交際費の銀行口座からおろせない時などに一時的に立て替えて、後日、口座から引き出すやり方を取っていた。
 今回の二重支払いでは、2月に3項目計2万円をこの準備金で立て替えた。同月中に口座から引き出したにもかかわらず、交際費の出納簿にチェック漏れがあったために、職員が勘違いして3月にもまた2万円を余分に口座から引き出した。
 秘書課は準備金の出納記録をつけておらず、約1年半気づかなかったが、市民からの指摘で二重払いが発覚し、今月6日に準備金から2万円を市へ返納、05年度の会計に過年度収入として繰り入れた。
 秘書課は、公金を一時的に職員個人がプールしていた形になることを認めた上で、「今後は市長交際費が必要な行事はすべてチェック漏れがないようにして、交際費の出し入れはその都度行って再発防止を図りたい」としている。
 これは現秘書課長松浦氏が書いた筋書き。つまり、否定をしなければ、誰かが公金横領の捕縛を受ける。これを何としても避けるためにでっち上げた嘘。
 市長に香典が渡ったが、二度同一人に香典の支払いは使えないと指摘され、香典じゃなかった見舞金だと言い逃れた。その嘘を正当化するために水産課と協議の上、気の毒な船主に見舞金を支払った。つまり、ここまでは部分否定。否定には部分否定と全体否定の二つよりない。まずは部分否定で逃げにかかった。十分言い逃れが出来ると踏んだ。秘書課の下村氏は香典じゃないことにしろ、科目間違いで見舞金で納得させろと命令され、第一の部分否定行動。新聞の切り抜きを持参し、船主に見舞金として支払ったと抜かした。
 見舞金は前例がない、そんな物に支出はできないと否定されると、でも確かに見舞金として支払いました。
 北海道は香典に領収書を出す。此処は八戸、香典の領収書は出ない。公金で香典とするのだから、領収書は貰ってこい。市民の税金だ。必死で払っている。それをポケットに入れたはまずい。
 誰がポケットに入れて一年半、食わなかった、バレたらごめん、ここに入っていたとポケットから出した。この筋書きは一番まずい。まずい筋書きに仕立てたのは松浦課長。
 下村氏は見舞金の支出はないと否定されたため、水産課長と秘書課長が協議して出したと食い下がった。この嘘を正当化するために、前秘書課長と水産課長が登場し、前例、先例のない見舞金支払いが正当だと述べた。まして、先例がないのに支払ってどこが悪いとまでタンカがきれるか。前秘書課長は、この金は市長に渡したと明言している。
 だから市長が船主の所に行った形跡がないと筆者が斬り込むと、「そう言われるのだから、もっと納得していただけるように説明しなさい」などと暢気な表現が出る。
 ここまで言ったので納得したと踏んだ。部分否定は成功したかに思えた。どうも納得いかないので読売の記者に市長交際費の二月、三月分を見せた。だから記者は自分の眼で耳で確かめたことを記事にした。
 「はちのへ今昔」が問題にしているのは、川井前課長の言う、市長に香典、おなおり見舞金が渡り、それを市長が渡さなかったことだ。
 松浦課長は誰でも告訴したらいいじゃないかと言い放った。そして、この件では筆者と口をきかないと捨てぜりふ。筆者も松浦秘書課長と友人でも知人でもない、それは結構毛だらけ、猫灰だらけ。だが担当課長たるもの、逃げ隠れしても事態の解決にはならぬ。
 船主が見舞金を貰っていない。その金はどこに消えたのか。まして、香典以外の金が同様に消えたは大問題。川井氏が面談したときに作った苦々しい顔は、いよいよとなれば、全否定が出来る下地を作りたかった。ところが下村氏が否定。そのための苦々しい顔だったのだ。
 そこで松浦筋書きは、今までのことを全てうち消す全面否定の手に出た。川井前課長のタンカ、どこが悪いは、
松浦「マアマア、そんなことを言って、ハハ、小川さん、それは、小川さんが疑ってかかっているから、秘書課の職員が懸命に、当時のことを思い出して、こうではなかったか、ああではなかったかと推測して、たぶん船主に支払ったのではなかろうかと、それで川井課長が支払ったのではなかろうかと○×▼□」
「先例のないのを支払ってどこが悪いと言ったゾ」
松浦「それは、小川さんに納得していただこうと思って言った言葉で、だから間違いだったんです。誰かのポケットだか机の引き出しに金が入っていたんです。着服でも横領でもありません。間違いだったって言ってるんです。」
「話が二転三転しているが」
松浦「間違いですから。小川さんのお陰で、これからはしないようになりましたヨ」
「変な言い方だな、お陰とはどういうことだ」
松浦「だから、間違いを訂正してこれからはやりかたを改めるんです。公金横領だとか着服はしていません」
「いいかげんな現金の取り扱いをしていたことになる」
松浦「いいかげん?、いいかげんじゃないんですが間違いだったんです」
ゴメンで済むなら交番は要らないの言葉あり。金を返せば済むはずのものでもなかろう。ところが松浦課長は悪い筋書きを取った。川井課長の立場はどうなる。このことを九月十四日の市議会で共産党の畑中氏が追求、総花的質問で時間切れになったが、川井前課長、水産課長が協議し香典をとりやめて見舞金を出したがこの事実はあるか、それを八月二十六日(この日にちは筆者が間違って畑中さんに告げた・本当は十七日)に説明したかと斬り込んだ。が、望月総務部長はないと証言。今まで記載した事実を全否定するのかと、議会終了後に面会。
望月「水産課長と川井前課長が小川さんと会ったことを否定したのではない。見舞金が支払われた事実はないと言いました」危ういところで言い逃れた。ここで爆弾発言となり、議場紛糾となる筋書きを予想していただけに、不発でイライラ。ところが九月二十一日には総務常任委員会がある。市民は傍聴不可。メンバーは次の通り。委員長上条幸哉、副委員長元沢正治、委員石橋充志、畠山敬一、畑中哲雄、犾守弥千代、石屋俊夫、犾舘博史、五戸定博、大島一男、菊池敏明、山口広道、小笠原要七の十三名。さて、どんな事態が生ずるやら。一万円札に足が生えて、トコトコ秘書課に来るはずもない。誰が返したの?