2007年7月1日日曜日

南部バスにも乗れるようになった市営バス乗車証とは何か

現在運転している自動車を昭和六年四月までに大型バスに改めて皆同一型とする
営業時間を午前七時より午後八時までとし二十三日町より湊橋までは十分毎に湊橋鮫間は一時間毎に運転する
賃金は二十三日町より湊橋間は金十銭、湊橋陸奥湊駅間は金五銭、三島鮫間は金五銭
職業を奪うのではない
市民の交通利便の為だ
神田市長談
乗合自動車問題に関して陳情の吉田氏外数名と会談し左の如く語った。市としてはあくまでも市民の利便を基調として計画した何も営業者の職業を奪うのではないその点を誤解のないようご考慮を希望しておいた自分としては市民が交通の利便を得れば良いのである営業者の提示した賃金等も自分の考えとは未だ多少の開きがあるこの問題は十分に調査の上決定したいと思う

為政者(いせいしゃ・政治を行う者)は時として妙なことをやらかす。市民の為になるより自分の為になることを
八戸でもそれを見た。時は昭和四十九年、秋山皐二郎氏の時代。
市営バス老人・身障者などに
無料乗車券を支給四月二十日までに申請を
市は老人等の福祉対策のひとつとして、こんど市営バスの無料乗車券を支給する制度をつくりました。
この制度は老人、身体障害者そして精神薄弱者の福祉の向上に役立てようと始めたもので、該当者数は約五千六百人を見込んでいます。
この無料乗車券の支給を受けるためには、該当のかたが受給資格認定の申請をしなければなりません。そこで次のように受付会場を決めましたので、該当のかたは、お忘れなく手続きしてください。
該当者
○老人=七十歳以上の人
○身体障害者=六歳以上で、身体障害者障害程度等級表に基づく、一級から三級までの身体障害のある人。
○精神薄弱者=六歳以上で、児童相談所または精神薄弱更正相談所の判定した知能指数が五十以下の人。
○介護人=精神薄弱者および身体障害者一級の人には「介護人つきの乗車券」を支給します。
支給条件
○八戸市に引き続き一年以上住所があること。
○施設に収容されている人や医療機関に引き続き三ヶ月以上入院している人は除かれます。
○受給者本人の昭和四十七年における所得が、百二十万四銭七百円以下であること。(受給者に扶養家族があるときは、扶養親族一人につき十四万円を加算します)
手続きで必要なもの
① 印章②身体障害者は身体障害者手帳③精神薄弱者は知能指数の判定書
乗車券の支給は
四月二十日までに申請書を出したかたには、五月一日から利用できる無料乗車券を支給します。
問い合わせは社会課へ
そして、四月二十日以降に申請したかたは、六月一日から利用できる乗車券が支給されることになっておりますので、遅くとも四月二十日までに手続きしてください。
くわしくは、社会課社会係(電話内線473番)へどうぞ。
デーリー東北新聞は次のように報道
八戸で五月から実施
八戸市は老人、身体障害者、精神薄弱者を対象に五月一日から市営バス無料乗車券を支給することを決めた。市の福祉行政の前進だとして喜ばれている。今回該当する人は、七十歳以上の老人五千九百九十五人、六歳以上で身体障害程度級表に基づく一級から三級までの人千四十人、精神薄弱者で六歳からの人(IQ五十以下)二百五十人。

同年の一月五日デーリー東北新聞
老人身障者 バス料金無料へ
豊崎に市立幼稚園
秋山八戸市長が記者会見
秋山皐二郎市長は四日、ことし初の記者会見を行い、市民生活に密着したキメ細かな行政を推進し、民生、福祉の充実を図るなど市政の基本方針を述べ「市立幼稚園を豊崎地区に、市立保育所を湊地区に設置する。老人および身障者の交通費無料化を新年度から実施する」ことなどを明らかにした。
これは単に老人と身体障害者への救済策ではない。これは赤字に悩む市営バスへの救済策であった。
同年の八月上の広報はちのへに次の文あり。
市民の足、その現状
市営バス運賃改定を申請
よりよいサービスのために
一日約七万人の利用客を運ぶ

 市営バスは、市内のほぼ全域に百六十二台のバスを運行、二十二万市民の足として、一日約七万人の乗客を輸送し、通勤、通学、買物など、日常生活に欠かせないものになっております。
 その半面、経営状態は、従来からの経営環境の悪化に加え、昨年以来の石油危機をきっかけとした燃料や資材の異常な値上り、職員給与の大幅な上昇などによって、著しく悪くなっております。
 交通部では、このような経営悪化に対処して、ことし三月「地方公営交通事業の経営の健全化の促進に関する法律」の指定事業の承認を受け、計画に従って、国および市の財政援助をうけなから、経営の効率化を図り、健全化に努めてまいりました。
 ところが、この効率化にも限度があり、増え続ける運送原価に対応した収入を得るためには、運賃改定をあわせてやっていかなければ、健全計画の見通しがたたない状態となってまいりました。それで、やむを得ず、ことし五月二十一日に、運賃改定の串請を運輸大臣に提出いたしました。
 以下、市営バスの経営の実態と問題点(経営悪化の要因)をご理解いただくため、特集しました。
 運送の経費増える
約八割は人件費
運送費の中で、大きなウエイトを占める人件費は、毎年の給与改定で著しく増えております。原価計算をみますと、人件費は四十八年度で運送費中、約八割を占め、ワンマンカーの導入などで職員数を減らしてきておりますが、それでも四十六年度の実績で、六億六千万円だったものか、五十年度を推定しますと二倍の十四億七千万円以上になりそうです。
 その他燃料を含め部品材料バス購入費は、昨年以来五割から二倍に近い値上がりになり、運送費は大幅に増加いたしております。
マイカーの影響か 利用客は減る
 企業経営の支えであったバス利用客の伸び率は、四十年ごろから横ばいで、四十年度には、二千七百十八万二千人だったものが四十七年度では、二千六百九十九万二千人の輸送
状況となり、特に、四十八年度には、二千五百七万四千人(中略)今後の増加は期待できない見通しです。(平成十七年度利用者は八百三十二万人となんと七十%減。これじゃ死に体)
 バス利用客の伸びない原因として、マイカーの増加による影響があげられます。市内の自動車台数は、三十七年に約一万一千台たったものが、四十八年には五万台を越え、なんと四倍以上の急激な増加ぶりとなっております。(現在は十四万九千台で昭和四十八年からは三倍、八戸市の世帯数が十万だから一家に一台半、つまり二台はあろうという時代)
一人一台というのも目前になりつつある現在、本当に市営バスは生き残れるのか、赤字を拡大する前に閉鎖するべきだろう。
この赤字解消策として目先は借金、それから運賃を上げる、補助を出させるの方法。
八戸市は市民の税金をこれに投入。昭和四十八年に四千五百万を投入してから平成十七年末までくれた金は百四十一億円、それでも足らずに高齢者無料バス乗車証の発行を考えた。
当初は高齢者は六千人、バス無料乗車証に出した銭は二千五百万円。ところが平成十八年には七十歳以上が三万五千人もいる。三万人も増加。
支出した銭も四億七千万円に増大。金の増加倍率は十九倍。
七十歳以上人口増加比は六倍。
インフレもあるだろうが、金の方が伸び率が大。
つまり市営バスを助けるための策がこれ。延命策というのか
先送りというのが正しいのか、歴代の為政者はこれを見て見ぬふりをしてきたツケが出た。
高齢者バス証で使った金は八十二億円
補助の百四十億円と合わせると二百二十三億円。民間企業ならとっくに倒産。
いいのかね、このまま赤字を出し続けていても。さらに南郷村合併で、市営バス路線外だけに、不公平との非難で、南部バスに交付金が出る、当初は三千万だが、利用者数を見て増額、その原資は受益者である高齢者と障害者が有料化になって負担する。二千四百円が倍になる計算。さらに南部バスへの交付金が増えれば、南郷村民のために八戸市内の高齢者の負担増では合併は正しかったのか、貧乏南郷を救済するための合併でしかなかったのか、はてさて、妙な時代だ。
八戸市民高齢者の待遇に考える
七一歳 ロボット爺
 八戸市は他所より福祉対策が充実している。と喜んでいたが、それは幻だった。幻は絵に描いたモチと同じ理屈だ。そんなに遠い昔のことではなかったのだが「六五歳になったら市営バスが無料でつかえるんだって」「そりゃ楽しみだなー(我)わーもすぐだもんな」と巷での朋友との会話ではそうだった。私が六五歳になった時、役場では待ってましたとばかりに変更をした。七〇歳になった。無料ではなく、利用料二千四百円。此処までの歳では若すぎて元気だからと年齢をひきあげよう、と決めたらしい。
ついでに役場では「年間二千四百円とすると利用者の人数と利用回数と、こーしてあーしてと」机上で思惑を計画し企んだ。と私は見た。役人と名の付く輩か決めることだ。意地悪は爺になってからにしてもらいたい。なーんと、今期になったら四千八百円に値上げ?人の気持ちを逆撫でするとはこのことだ。
また、この税金投入の消費?の一端をお前も担っただろうと言われるのは癪だからもあるが私は申請をしない。バスを利用しない。
ろくに無い歩道を歩けと補導されてもあれもこれも冗談もホドホドにしてくれと言いたい。早く車にでも轢かれて死んでしまえと言われているようだ。「いやーそこまでは言わないが早く逝ってくれよ」が本音だろうか。こんな問題は全国、地方治自体によって大きく異なるが、新潟では六五歳になれば年間二万円分のバスや電車の乗車券を配布する。これなどはとても合理的、是非に見習って頂きたいものだとおもう。よたよた爺がよたよた走る危ないマイカーがそれだけ少なくなるのでいいことずくめではないか。年寄を。
 話しは高齢者バス乗車券にもどるが年間四千八百円になったが交付をうけて、利用せずばもったいないと朋友の女性が市内の巡回バスに乗った。どうせ一人暮しの身である。生まれた土地だが知らぬところばかり、そんなわけで街や海岸線の数時間ほどの旅を楽しんだ。まだ日暮れの時間でないのに運転手(ドライバーと言わねばムクレルんだど)が言った「ばばぁ、いい加減に、はあ降りろじゃ」「冗談じゃないわたしゃ銭払ってるのだど」言い返したかったがこの女性はお行儀が善かった。また、運転手はそんなことを口にする権利はチートモ無い。